春のあらし

春一番
画像  暖かい春を呼び込む風とも言われるが、これは「立春から春分までの期間、日本海で低気圧が発達して南寄りの強風(8m/s以上)が吹き、気温が上昇する現象」と定義されている。この強風は台風と違い日本付近で急激に発達し、その変化が速いため思わぬ被害をもたらすことがある。数回発生することもあるが、起きない年もある。

  被害の記録ではこの語源にもなったと言伝えがある江戸時代にまでさかのぼる。安政6年(1859年)旧暦2月13日長崎県五島沖で漁船が転覆し多くの漁師が水死したが、このときから地元の郷ノ浦町元居では春の初めの強い南風を「春一番」と呼ぶようになったという。

  関東地方の被害では、1978年(昭和53)2月28日午後遅くに東西線の電車が荒川鉄橋を通過中南寄りの突風で脱線転覆し、30名ほどの負傷者が出た。これは日本海で発達した低気圧から延びる寒冷前線が関東付近を東進中にこの前線付近で起きている。天気図からこのような状況が予想されるときは、電車はもちろん飛行機、自動車、船舶等の運行には台風並みの注意が必要だ。ちなみに昨年は2月23日、一昨年は2月14日に観測されている。(気象庁天気相談所資料)