降雨後要注意! ~花粉情報~

 関東地方にスギ花粉が飛散するようになってからひと月以上になり、4月に入ってヒノキ花粉も増える時期になってきた。今年は昨年より飛散量は少ないと言われているが、気象条件によってはかなり飛散数の高い日が発生している。そこで千葉県船橋地点における花粉高飛散発生日(140個/m3以上の発生日)の気象条件を検討してみた。

花粉高飛散発生日時と気象条件(東邦大学 2006.3.17~4.3)
日 時花粉数風向・風速気温天気特記事項
3月17日13時
3月19日17時
3月21日10時
3月30日18時
4月 3日14時
143
389
221
168
258
NW 7m/s
NNW 5m/s
SW 3m/s
WNW 6m/s
NW 8m/s
15.7℃
8.4℃
12.9℃
8.3℃
16.1℃
快晴

快晴

快晴
前夜雨(21-1時13mm)、南寄りの風
朝方雨(7-10時4mm)、弱い北寄りの風
やや弱い南西風
日中(9-15時)南寄りから北西風に交替
前夜雨(18-21時23mm)、北~南寄りの風
備考:花粉数(個/m3)は環境省花粉観測システムの測定値、気象データはアメダス観測値

 花粉飛散数の日変化では、全般的に高飛散数の発生はほとんどの場合が日中の時間帯にある。これは日中晴天時大気が不安定な状態になり、いわゆる対流混合によるものとみられる。さらに降雨があるとそのあとに通常よりも高い飛散数が現れる場合がある。また特殊な事例として、晴天時の夕刻頃に比較的風が弱く、海陸風などの風の収束場(前線)が形成され風系の交替後に飛散数が増大する場合がある。

 高飛散時の風系が沿岸部ではほとんど北西風系であるという事は花粉の発生源がその風上内陸の山岳方面にあることを示唆しており、夜間は大気が安定しているために上空に漂っているが、日中は大気の上下混合が促進され地上付近に舞い降りるために飛散数が上昇すると考えられる。事前の降雨は花粉降下を助長するため飛散数の増大が最も端的に現れることになる。また気温が上昇して海陸風が交叉する前線付近では二つの風系が重なるように衝突するため花粉が滞留することがあると考えられる。これらを飛散量と風系によりパターン分類すると、北西風型、南西風型、前線型の三つの型に分けられ、飛散量は北西風型が高く他の型は低い。ここではデータ例数が少なく、どの地域でどの程度の確率で発生するかの問題があり、また花粉の特性等不明なこともあるのでさらに多くのデータを分析して検証していく必要があるが、一応これらは沿岸部における予想の指標となるものと考えられる。

 これから東京湾沿岸部では、北西のやや強い風で特に降雨後の晴天時、また気温が上昇する弱い南寄りから南西の風の晴天日は花粉症の人には要注意日と言える。