太陽に最も近い? ~冬至~

今日12月22日は二十四節気の冬至、昼間が最も短く、夜間が最も長い日で、日南中高度が一年中で最も低い時です。また太陽と地球の距離が最も短い時期(近日点1月4日頃)でもあります。昼間が短く、日差しの少ないこの時期に寒くなるのは分かるが、近日点付近の時期になぜ寒くなるのだろうか? この原因はこの時期に北半球では地軸が公転軌道面に対して外側に傾いているので太陽高度がより低くなるためとみられる。
 そこでこれを検証するため東京の5日毎の日平均気温(30年間平年値)と太陽の日南中高度の年変化をみると、果たしてともに1年1周期のほぼ同じ型の変化をしており、日南中高度の変化に夏は1か月半ほど、冬は1カ月ほど遅れて気温変化が追従しているのがみてとれる。(理科年表参照)


 このように気温変化が遅れるのは周辺の地物や海洋などの熱容量が大きく熱エネルギーの蓄積があり、これらに吸収された熱は徐々に放出されるためこの影響が現れているとみられる。夏は熱容量の大きい海洋の、冬は比較的熱容量の小さい大陸の影響が強く、これが夏と冬の気温変化の違いの要因とみられる。また6月頃の気温上昇が緩慢なのは梅雨時で曇雨天が多く日射の影響が少ないことと関係している。

 この時期、日本が位置する北半球では寒い冬の頃、南半球の島々では一年中で最も暑い時季になっている。このように南半球の季節が北半球と逆になっているのはなぜか?
 これは冬の期間は太陽から地上に入射する放射エネルギーは赤道より南半球側で最も強いためとみられる。そのため気温の高い温度分布の中心が夏は北半球にあるが、冬は南半球に移る。だが地球全体でみれば、近日点(2007年は1月4日)にあたる12~2月頃が最も暑く、遠日点(2007年は7月7日)にあたる6~8月頃が最も寒い時期になるはずである・・・・・?
 しかし近日点と遠日点間の距離の変化は僅か3%程度で、地表に到達するエネルギーの差異も夏冬季間の温度差が生じる程ではなく、やはり地軸が傾いていることが最も影響しているようだ。つまり太陽からの放射は地表(海面)の入射角が小さいと反射量が多く、また地球の大気層の水蒸気や炭酸ガス等のいわゆる温室ガス等によって吸収されたり、反射されたりするわけで、太陽高度が低いときほど、言い換えると高緯度地帯ほどこの割合が大きくなり、その結果、地表の温度分布が地域によって変わることになる。また北半球は陸地部分が多く、この影響が海洋の部分が多い南半球より大きくなるものと考えられる。

 近日点や遠日点は長い年月をかけて変化しているとも言われ、人類が永遠に生き延びていれば北半球でも近日点付近の猛暑の夏を迎えるときがあるかもしれないが、そんな遠い先のことを想像していられる時代でもないようだ。地球温暖化による異常気象、干ばつ、海面上昇・・・・・・と、はるかに身近な地球環境危機が差し迫っているのかもしれないからだ。いつまでも平穏に豊かに暮らせればいいとは思うのだが・・・・・、なかなか安逸には過せないのがこの世の定めのようにも思う。