暖冬異変!~白鳥の郷~


 千葉県本埜村の白鳥の郷に異変が起きている。1月始めには500羽以上の白鳥飛来が確認されていたが1月末には数十羽ほどまでに減少し、2月に入ってからは見られない時もあるが、数十羽単位で舞い戻っている時があり、13日には16羽の親子のオオハクチョウが確認されている。。いつもは2月末から3月上旬頃まで滞在しているが今年は少し違うようだ。昨年は1000羽以上の越冬があり、それと比べると今年の飛来数は半数程度で随分少なく、このような現象は日本最北端の白鳥の飛来地でもある北海道稚内大沼でもみられ飛来が半減しているとの観測が昨年11月にあり、その原因を調べる必要があると報道されていた。今冬は今までにない暖冬傾向でこの影響があるのではないかとも言われている。そこでこれに関して気温データから検討してみることにする。下図は東京の今年と過去5年間(エルニーニョ発生時)の前年12月からの偏差値(各日平均気温-平年気温)を示す。(気象庁統計資料参照)



 これによると12月下旬にはかってないほどの気温上昇があり、1月に入っても平年より低下することは少なくずっと上昇傾向をみせている。白鳥はこの気温変化に反応して冬の終わりを感じて北帰行を始めたのかもしれない。この期間中飛来が少なかったのは営巣地のシベリヤ方面での生態に変化があったとの報告もこれまで聞かれないことから、当地でも暖冬で南下する白鳥が少なかった可能性も考えられる。

 今年の暖冬はエルニーニョ現象が関係していると言われているが、最近25年間で調べるとこの現象は1982年夏から、1986年秋から、1991年と1997年ともに春から、そして2002年夏からとほぼ5年毎に発生しており、数季で終わる時もあれば1年間ほど続く時もある。その間の傾向として暖冬、寒波があり、冷夏、猛暑もありだが、それぞれその全期間通して見れば気温変化の振幅は随分と大きく寒暖の差が大きい特徴があり、平均的には暖冬冷夏の傾向を示している。今年はこれまでの期間、図に示すように上昇傾向が顕著にみられ、1月以降はその振幅が他のエルニーニョ発生時のときより変化が小さい傾向があるものの、平均的な気温レベルが高い特徴があり、今後の変化が注目される。またこれにはエルニーニョ現象の他に、いわゆる温暖化の影響も現れている可能性もある。これらの関連と継続についは今後の課題となるだろうが、もし相乗的に関与し継続するとなれば、自然界の動植物の生態にもまた社会、産業にも大きな影響が現れてくるようなそんな年になりそうな気配がある。