関東は平年並み? ~梅雨入り~

沖縄気象台は5月16日沖縄地方が梅雨入りしたとみられるとの発表があった。昨年より2日、平年(5月8日)より8日遅いことになる。関東甲信地方の梅雨入り平年日は6月8日だからこれと丁度1ヶ月の違いがある。これまでの統計によると異常な例外(1963年)を除けば沖縄の梅雨入りは関東地方よりも早く、梅雨前線が南から北上するかのようにみえるし、事実北の地方ほど梅雨入りが遅い傾向が現れている。
 そこで沖縄の梅雨入りが決まれば関東甲信地方の梅雨入りも概ね予想できるのではと思い、両地方の梅雨入り日の関係を調べてみた。(気象庁統計資料「梅雨入り梅雨明け日」(1951-2006年)参照)

通常梅雨前線が北上するのであれば、沖縄の梅雨入りが遅ければ関東地方も遅く、逆に早ければ関東地方も早まるものと思いきやそうでもないようだ。結果は全く予想外で大部分は関東甲信、沖縄の梅雨入り平年日を中心とした前後各々1週間から10日間のボックス圏で発生しており、しかも沖縄の梅雨入りが平年よりやや遅れるまたは早まる方が関東甲信地方の梅雨入りは6月9日を中心に偏る傾向もみられる。また梅雨入り宣言したものの空梅雨ということもあり、実際の状況はいつも同じ有様とはいえないので、1週間程度の違いは許容範囲とみてもいいかもしれない。しかし最も問題となる関心事は象例は数割程度と少ないながら大幅に早まるまたは遅くなる場合であり、特に沖縄の梅雨入りが遅れる場合、必ずしもその関係は一律的ではないということだ。

 今年の沖縄の梅雨入りはこのボックス圏の境界付近でもあり、統計的には今年も関東甲信地方では平年並みの梅雨入りとなる確率がやや高いが、やや遅れた梅雨入りのため関東甲信地方では大幅に早まるまたは遅くなる可能性もあることを示しているとも言える。

 梅雨前線発生の現象には、この時期にチベット高原を通る偏西風が分流し日本上空南北を通る偏西風のジェット気流が関係しているといわれ、日本付近の梅雨前線はこの南側のジェット気流が消滅するとともに解消すると解説されている。これから現象論的にはジェット気流の蛇行の変化、あるいは強弱の変化、また南北ジェット気流の間に発生するオホーツク海高気圧の変化、それに夏の主役となる太平洋高気圧の勢力などの関連現象を解明予知することによって、通常よりも大幅に遅れるあるいは早まる梅雨入りの予想も可能となるかもしれないし、また同時に梅雨明けについてもより正確な予想につながるかもしれないという期待感がある。しかしこの現象は地球規模の現象であり、膨大なデータが関係するであろうからそれほど簡単な話しではないことは言うまでもない。因みに今年はラニーニャ現象の発生が予想されており、梅雨前線との関係が注目されるが、これまでのところあまりこの影響が現れているようにはみられない。