緊急対応策は万全か? ~緊急地震速報~

 10月から緊急地震速報がスタートします。これは気象庁が地震発生と同時に震源の地震波(初期微動:P波と主要動:S波)を分析してただちに周辺地域に伝わる予想震度をNHKなど報道機関を通して一般向けにお知らせするものです。そのため震源近くでは伝えられる速報と地震の揺れはほぼ同時でほとんど余裕がなく、地震波が伝わりにくいところや震源から遠い所ほど余裕がありますが、この場合揺れも小さくなるので、緊急の対応が必要な震度4程度以上の大きい地震が到達する地域を主な対象とする速報といえます。
 この速報はすでに昨年8月から一部の電気、ガス、交通機関や病院などに試験的に提供されていますが、これに基づいた下図の新潟県中越沖地震(M6.8,D17Km)発生時で示すように、この程度の規模の場合は概ね数秒から数10秒間が対応に有効で可能な時間とされています。また想定外の連鎖的大規模地震発生時の不確実性や直下型地震の場合は通報が間に合わないなど懸念される事態も指摘されているところです。(気象庁提供資料参照)



 いずれにしてもこのような短い時間で何ができるのか手順や行動など震度別対応策を考えておく必要があります。また人が集まるようなところでは周知徹底していない現状ではかえってパニックを助長しかねないので遍くコンセンサスを得られるような対応策のマニュアル化が各機関で必要になるでしょう。
 また人為的・機械的誤報やあらぬ風評等(例えば緊急速報を聞いた人がすぐに電話などで通知したところが連絡先は揺れが小さかったあるいは影響がなかった等)の可能性も全くないとは言えないことから、緊急時の対応策には復元可能な方法も考慮しておく必要がありそうです。