冬型に異変あり!~天気図~

これからの季節には冬型といえば、通常は西高東低の気圧配置で日本海側は降雪や曇天が多くなり、一方関東地方など太平洋側では乾燥した晴天が続くようになります。しかし今年はこの従来型(下図左)とはやや異なるパターンが現れているような感じがします。
 最近の冬型と言われる気圧配置(下図右)をみると、オホーツク海方面で低気圧が発達して、大陸の高気圧が西日本方面に張り出しており、冬型の西高東低というより西高北低といったその傾きが東西方向から45度ほど左回りに変わったやや変則的なパターンになっていて南北方向の流れがいつもより卓越しているようにみえます。そのため寒気の吹き出しは西日本方面から始まり北日本にまで広く寒波に覆われるパターンになっています。(気象庁観測天気図資料参照)

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西高東低型(昭和61年1月10日3時)
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平成20年12月6日12時

また11月下旬頃の真冬並の寒気の吹き出し時も同様の状況で、この際には西日本中心に11月の最低気温の記録更新となったところが多く現れ、またこれに遅れて北海道でも20年ぶりの低温のところがあり、14地点で記録更新となりました。
 このパターンは日本海側に大雪をもたらす里雪型に似ており、以前の狭い領域では見方も変わってくる場合もあるが、現在の広い領域では東海上に高気圧があってやや変則的なところがあります。このようなパターンをもたらしているのは夏場頃のゲリラ豪雨の原因ともなった偏西風の蛇行が関与しているとみられ、これが日本列島付近で南北方向に蛇行する傾向が引き続きあって日本列島に沿って寒気団が南下しやすく、また同時に暖気団も北上しやすくなっているとみられます。そのため先日12月5日には北海道東部では南寄りの暖気が入って16℃を超えたところがあり、18年ぶりの高温となったところがありましたが、その直後6日には北九州中心に再度寒波襲来となり例年よりずっと早い初雪となったところがありました。
 本来の冬型はシベリヤ方面の寒冷な高気圧が主役となり持続性があるが、今回のようにこの時期の冬型はオホーツク海方面の発達した低気圧が主役となり、上空寒気団を引き込むパターンで一過性の現象であまり持続性がなく、一方大陸の高気圧は移動性となり再び暖気が入りやすくなっている。
 また今年は夏場頃に居座った北太平洋方面の高気圧は依然として現れやすく、これが東西方向の流れをブロックする形で北日本方面で低気圧が発達する傾向が現れており、いずれも周期的に現れるのでこのまま上空の偏西風や寒気団と気圧配置の変化傾向が変わらずに推移すると今シーズンは当分の間寒暖の変化の大きい冬となりそうな気配を感じますがどうなるでしょうか?
 当初の気象庁の長期予報では今冬は暖冬傾向とありましたが、最近の予報ではこれがやや修正されています。今年と過去2年間の東京における11月の気温変化(下図は気象庁観測資料参照)によると関東地方ではこれまで例年とそれほどの違いがあるとは見られませんが、これからは平均的には平年並みとはなっても短期間の変動では平年値からの偏差が大きくなる可能性があります。
 そのため今冬は特に衣服や暖房など臨機応変に調節する工夫が必要となるかもしれません。これからの気象情報にはまめに要注目です。