今世紀最大の天文ショ-なるか!~皆既日食~

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皆既日食の観測可能域

来る7月22日、国内では1963年以来46年ぶりの皆既日食が近づいてきました。最長で6分を超える太陽が月にすっぽり隠れる皆既日食はどんなものか誰もが興味のある現象です。
 国立天文台の報道によると最近の国内における日食の観測は、他には1958年、1987年、1988年にありましたが、すべて好天に恵まれたわけではなかったようです。(国立天文台皆既日食情報参照)

○昭和33年(1958)4.19 金環日食(種子島・八丈島方面) 飛行機写真観測
○昭和38年(1963)7.21 皆既日食(北海道東部) 天候:曇り・ガスなど
○昭和62年(1987)9.23 金環日食(沖縄本島) 写真観測
○昭和63年(1988)3.18 皆既日食(小笠原沖) 船上ビデオ撮影

 この後日本で見られる日食(皆既・金環食)は次のようになっています。

○2012年5月21日 金環日食(トカラ列島、屋久島から関東、東北南部)
○2030年6月 1日 金環日食(北海道)
○2035年9月 2日 皆既日食(中部・関東の一部)

 今回は北は北海道から南は沖縄まで広い地域で部分日食が観測できますが、皆既日食の方はトカラ列島(悪石島・諏訪瀬島など)を中心に北は種子島南端・屋久島、南は奄美大島北部・喜界島に及ぶ南北約250Kmほどの範囲で、この中心食帯は海上であれは南東から西方向に延びているので観測可能な範囲は拡がりますが、地上であれば幾つかの小島のごく狭い範囲でしか観測ができないことになります。(上図参照)
 この天体ショーは部分日食の方は札幌から那覇まで、2時間11分から2時間47分となりますが、皆既日食の方は2分弱から6分半ほどの短い時間で、いずれも悪石島付近を通る皆既日食中心線に近い所でより長い時間観測できることになります。他の各地点における部分最大食の場合も同程度の短い時間とみればよいでしょう。(下図参照)
 この短い時間において気になるのが当日の天候ではないでしょうか。この時期全国的に晴れることも稀にありますが、曇雨天などで全く観測できない地点がでてくる可能性は充分にあり得ることで、これを無視しての観測計画は無謀というものです。
 7月下旬頃というとトカラ列島方面は晴れ間が多いものの晴れ渡ることはほとんどなく、亜熱帯地方特有の雲発生やにわか雨も多く、台風の発生・接近が多くなる時期でもあります。また関東から東北地方では梅雨明けの時期にあたり、梅雨明けしていれば晴天が期待できますが・・・・どうなるか?
 これから観測ツアーを企画する場合、半月から1週間前には予想される現地における天気を予め調べて柔軟な対応を考えておく必要があるでしょう。


追記:今回の観測が不測の事態に終わっても3年後の2012年5月にはトカラ列島から日本列島南岸沿いに関東・東北南部まで広い地域で金環日食帯となるこれまでにない大規模の天体ショーが繰り広げられる可能性・期待があり、今回はこれの予行観測と考えられれば無駄なことにはならないでしょう。しかしやはりこれもお天気次第です。